2008年 02月 23日 ( 2 )   

庶民感覚からしてソイの合わない、場違いなお客を区別して行くことではないだろうか(NO2)   


・・・・・・・・・・・・・・  ・・・・・・・  ・・・・・・
あれから数年も経ったある頃、

東京の居酒屋でその兄さんから
「弟が大変にお世話になって・・・
一枚しかない5円玉で
ご馳走されたボンボンがどんなに有難がったことやら・・・
その心がうれしい・・・
・・・弟から聞きました・・・」

一生忘れないとまで言ってもらったことが・・・
月日がどんなに流れても鮮明によみがえって来る。

それからはその兄さんには、
新宿、赤坂、六本木と高級レストランや
高級クラブに何度か招待されて、
来ていく服と靴がなくて、本当に困り果てたことがある。
みんな着飾ってくるのに着ていく服がないのだ。
ちゃんとした履物も見つからない。

ウン十万、ウン百万もする接待が
どどっと続いていった・・・
ただ、別世界を観覧しているようで、
実感がわかなかったことを、おぼろげに覚えている
ただ、誘われるままについて行ったのだ。


ある時に家族同伴で有名女優の
クリスマスディナーショーに招待されて
大恥をかいたことがある。

慣れないフランス料理に舌鼓をしながら、
緊張した面持ちで、上品ぶることもできないタチで
静かに立ち振る舞っていた。

その時である。
いきなり、まだちいちゃかった息子の声が
辺りの静けさを打ち破るように
「お母さん!しょんべん場~~~どこ?」と・・・鳴り響いた。
「おしっこ~~~」と、小さく耳元でいえば良いのに、
大きな声でしょんべん「場」とは何事か。


あたりの冷ややかな目線は鋭く、痛くも感じた。

どういう教育をしているのかと思われたに違いない。
下町っこには、やはり場違いだった。

「お母さん!ご飯ないの?・・・」
フランスパンとか高級フランス料理が次々と
はこばれては来るが、
ずらっと並んだ料理にはご飯がない・・・

そんなことで食事が喉にも通らずお腹をすかしていた。
寝付く子供をよそに、部屋を飛び出して
妻と一緒にホテルのレストランへと向かった。

・・・が、いくらメニューを見渡しても最低の料金が1.500円・・・
(その頃で1500円であるから、そりゃびっくりした!)
あとはどれも3.000以上のクラス。

仕方なく最低のカレーライスを注文したが・・・
2人で3.000円のカレーライスの値段に
ただ、驚くあまり、食べ心地がしなかったのを昨日のように覚えている。

商店街の250円のカレーライスが
よほど美味しく感じたのはなぜだろうか。
いまだに新宿の話にもなると、
とっくに時効になってしまった「恥ばな」に花が咲く。


・・・・・・・・・・・   ・・・・・   ・・・・・・


5円玉1枚で買った「ボンボン」が、
桁違いな待遇を受けることになったのだが・・・

弟以上に気をつかってくれた、
あの兄さんには悪いが・・・


高級ホテルのデイナーショーも
フランス料理も
赤坂のクラブも
六本木の有名なディスコも
銀座並木通りの一流のふぐやも
みんなみんな場違いな存在であった。

身分相応でなければ、何だって不釣合いなことが起きる。
銀座や赤坂や高級なクラブを顔パスでならした、
頃の有名人だって、
ひとつ階段を踏み外せば、
どん底にも落ちて可笑しくない
世知辛い世のなか・・・


昨日まで持てはやされていた、
あの大物がションボリ~と
裏道をコートの襟をたてて、
帽子を深く被り
顔のささぬようにと、
肩身を狭くして歩いているのを
見かけたという
風のうわさではあるが、
何とも侘しく感じる。

ドラマでは良く拝見する
銀座のガード下の路地裏というから
おおよそ見当のつく範囲ではある・・・・・


ただ、悔いが残っているとすれば、
山口百恵を貸し切って、
30分で1曲の値段がどうこうと・・・
ほんまに、そんなの実現するんかと、
半信半疑の話ではあったが、

内藤やすこが大麻事件?で沈んでいた頃
兄さんたちに連れられて彼女に出会ったことなど
実例が次々とあるので、満更でもなかった。

裏街道にはこんなこともあるのかと、
段々と引き込まれて行ったことなど・・・
山口百恵が全盛期の頃であって、
口ずさんでいたこともあってか、
なぜ、もうすこし、甘えることができなかったのかと・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・  ・・・・・・・・・・・・・・  ・・・・・・・・・・

・・・まあ、いつだって
庶民の感覚が一番いい。


肩こらず、かしこまらず、片意地張らず
3Kで平気で、いれる。
何より普段着がいい。

銀座のふぐやヨリ、
街角の玄品ふぐ1.980円でひれ酒なんて・・・
仲間で弱小店舗の成果を語り励ますときなんて・・・
最高にうまい酒だ。

いつだって
よわい人間の立場は厳しいが、
つよい人間にはわからない、あったかみがある。

差別ではなく、区別ってことでいい。

弱小店舗に携わる我々にできることは、
大手にはソイの合わない、
場違いなお客を区別して行くことではないだろうか。



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by pyuaraito | 2008-02-23 02:31 | 弱小ホールの悩み

「ぼんぼん育ち」と「下町っこ」の場違いな出会いの共通点が見つからない(NO1)   


「ぼんぼん育ち」と「下町っこ」の場違いな出会いの共通点が見つからない



・・・ある夏の猛暑日のこと・・・


「ボンボン」っていう、
おしゃぶりキャンデイーが駄菓子屋にまだあった頃・・・
いや、今でもあるかも知れないけど見かけることがない。

野球のボールよりは小さく、
ゴルフの玉よりは大きい氷の塊がゴムに覆われている。
静岡県は浜松市のある公園の一角で、
友達と「しゃぶり」ついていたのが、
そのキャンデイーの「ボンボン」である。

それも大の大人がブランコにのって・・・
大人と言ってもまだ、
20代前半のガキの頃ではあったが・・・
想像しがたい場面ではある。



貧乏イコール・・・
あの頃が瞬間的に脳裏を掠めることがある。

小遣いも呑み代もまま成らない時代・・・
ふたつ後輩の友達が夏負けしたのか歩けない。
もともと彼は、体は細く色白で背がひょろっと高いから
病弱といわれても仕方がないが・・・

「ちょっと、ここで待ってろ!
すぐ戻るから・・・」と、ボンボンを買ってきた。

ポケットには5円玉しかないので1個しか買えなかったが、
「おい、これをこうやってかじるんだ」と
丸い氷のゴムをかじって見せた。

彼は「ボンボン」に、出会うのが初めてで、
目をキョロキョロさせながら、見入っている・・・
雪国育ちで夏系には縁が薄いのかも知れない。

彼の田舎は北海道の小樽の近くだといっていた記憶がする。
猛暑を経験することがないから当然だ。

そして、大変だといっても
苦労知らずの「坊ちゃん」だから
丁度、「ボンボン」の氷が、お似合いだ。

おいしい、おいしいとかじりついていた。
貧乏人ならば知っている駄菓子屋の氷菓子を
えらく感激していた彼こそ、
「ぼんぼん」育ちであるから、笑えて来る。




あの頃はそんなギャグは思いつきもしなかったが、
ボンボンを思い出すと、
あの「ぼんぼん野郎」で、吹いてしまうのは、
その後の強烈な出会いが証明している。

苦しみと多難に満ちた青春時代の苦い思い出も
今となれば、すべてを優しさに変換できるのは、
単に過ぎ去った時間のセイなのだろうか。



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by pyuaraito | 2008-02-23 02:00 | 弱小ホールの悩み